こんにちは、起業分析.com運営のキセイです。

今回は、日本のIT業界を昔から支えてきた大手企業、日本アイ・ビー・エム(日本IBM)について。
「ITの老舗って実際どうなの?」
「外資っぽい?日系っぽい?」
「辞めたらどうなる?」
そんな疑問に答えるべく、元社員や転職者の声、オープンなデータをもとに、リアルをお届けします。
年収レンジ(実際の口コミベース)
職位・年代 | 年収 |
---|---|
新卒(20代前半) | 400〜550万円 |
30代前半(リーダー層) | 600〜750万円 |
マネージャークラス | 800〜1,000万円 |
コンサルタント(上級) | 1,100〜1,500万円 |
エグゼクティブ層 | 1,800万円〜 |
外資と言っても、完全成果主義ではなく年功序列+評価のハイブリッド型。 年俸制ですが、日系っぽさもまだあります。
具体的な業務内容
日本IBMの仕事は非常に広いですが、主な分類は以下のとおり:
- テクニカル(SI/クラウド構築):AWSやAzureではなく、IBM Cloud主体でシステム構築
- コンサルティング:デジタル変革(DX)、ERP導入、業務改善支援など
- セールス:エンタープライズ営業。大企業との長期関係構築がメイン
- 開発職(GTS→Kyndryl分離後):金融系・公共系システムの保守や再構築が多い
イメージは「超大手クライアント向けの、がっつりIT請負型企業」。 ただ、最近はIBMコンサル部門やAI系(Watson)案件の伸びもあります。
働き方と雰囲気
- 在宅勤務OK(コロナ以降リモート比率高め)
- フレックス制度あり(ただし客先常駐だと固定時間)
- 年休取得率は高め(有休+IBM独自休暇あり)
- 雰囲気は「真面目」「堅実」「いい意味で古い」
やや“レガシーな働き方”が残ってる面もあり、 スタートアップ的な自由さ・スピード感を求める人にはギャップがあります。
辞めた人のリアルな声
- 「とにかく社内調整が多い。資料が文化。」
- 「上司が昭和型マネジメントで疲れた」
- 「技術的に尖った経験を積みづらい」
- 「大企業らしい安心感はある。でもそれだけ」
一方で、「育成制度は整っていて若手には優しい」「英語が使える環境」「ホワイトさはある」など、安定重視の人には◎。
キャリアパス:辞めた後、どうなる?
転職先で強みになるのは、大企業向け案件の経験や提案力。
- コンサル経験者 → デロイト・PwC・アクセンチュアなどへ転職
- インフラ系エンジニア → NTTデータ・Kyndryl・大手SIer
- 営業 → ITベンダー(マイクロソフト、セールスフォース)やSaaS企業
注意点としては、**「IBMにいた=即戦力」ではない**と思われがち。
特に中で“守り”の仕事しかしていなかった人は、転職市場で評価されにくい場合も。
同業他社との比較(特徴ざっくり)
企業名 | 特徴 |
---|---|
富士通 | 官公庁強い。ホワイトだけど変化は遅め |
NEC | 防衛・通信強い。安定重視ならアリ |
アクセンチュア | スピード&成果主義。忙しさは段違い |
日立製作所(IT) | モノづくり系が強い。SI寄り |
日本IBM | 老舗外資。落ち着いた雰囲気と安定感 |
同じIT大手でも、IBMは「日本に馴染んだ外資」として、 日系と外資のちょうど中間にあるような存在です。
向いている人/向いていない人
向いている人
- 安定した環境で成長したい若手
- 大手企業相手の提案型営業やPM志向
- 英語を使ってグローバル案件に関わりたい人
向いていない人
- スピード重視で自己裁量が欲しい人
- ベンチャー志向/尖ったエンジニア職
- 社内調整やルールが苦手な人
まとめ:老舗だけど“終わってない”大企業
日本IBMは、「安定しつつグローバル視点も学べる」貴重な環境です。
ただし、スピードや刺激を求める人には、物足りなさを感じる場面も多い。
でも、“仕組みを知る”“大規模プロジェクトを回す”“世界中の同僚と働く”という経験は、確実にキャリアの幅を広げてくれます。
──起業分析.com キセイ